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2014年4月17日の記事

2014年4月17日 (木)

どのようにレイアウトを作っているか?

久しぶりの記事ですがふと思い立ったので、筆者がレイアウトをどのように制作しているか解説してみます。

その1、基本的には風景画を描いているイメージ

「全体的な構図をどうするか」、「“色使い”をどうするか」、など、基本的にキャンバスに絵画を描くのとほとんど同じ感覚でやっています。人物画や静物画ではなく、もちろん風景画、ということです。私は決して絵描きの専門家ではありませんが、絵画を見たり描いたりするのは小さい頃から好きでして、その延長で捉えています。

風景画を描くようにレイアウトを作るとして、最も原則的には、普通の絵画同様、絵の構図としてのバランスのよさ、つまり、配置するモチーフ(物)と“地”の部分(空間)とのバランスのよさ、モチーフ同士の位置関係や距離感のバランスのよさ、というのを考えます。全く説明になってませんが(^^;マクロレベルで言えば、例えばこのようなレイアウトでは、「街側と山側をそれぞれどの程度の面積割合とするか」、「その境界線はどのように引くか」、といったことを考えます。ミクロレベルでは、例えば立ち木を林立させるとき、「どの程度の密度で並べるか」、「どの程度の範囲に配置するか」、「密度や色合いの変化をどの程度付けるか」、「あるいは立ち木群を分割してみるか?」、などを考えながら配置します。

「絵の全体的な構図」という観点において、レールはその構図を表す下絵もしくは補助線的な役割を担うことになります。

その2、同じパターンが現れないようにする(可能な限り不規則、不定形にする)

現実の風景に、全く規則的だったり対称的だったり相似してたりする部分というのはあり得ません。やはり立ち木の林立で言えば、規則的なパターンの繰り返しが全くどこにも出現しないよう、「隣り合う3本の立ち木が直線上に並ぶことが無いようにする」、「正方形や正三角形が出現しないようにする」、「そのように並びを崩したとしてもそれとまったく同じ配置パターンが他の箇所に現れたりしないようにする」、といったことに注意します。

「車庫が3つ規則的に並んでいる」、「道路沿いに店が並んでいる」、など、機能上の意味、意図があるものは除いて、規則的なパターンを出現させないことは人工物でも同様です。例えば、ある範囲に4つビルが建っているとしても、「4つのビルの平面図上の重心が正方形に並んでいることが無い」、「4つのビルの四面が平行に並ぶようなことが無い」、ようにします。その方が“自然”になります。

なお、建物については「その3」に絡みますが、ミクロ的な具体さではなく常にマクロ的なイメージを表現することを意識します。実際の風景では、ミクロ的にはある一つの街区レベルでは、整然と並んでることはあり得ますが、マクロ的に都市レベルで整然と並ぶ事は(少なくとも日本の都市では)あり得ません。前段の「ビルを整然と並べない」ということも、マクロレベルでのイメージを現出させることを意識した話です。

レールのレイアウトについても、規則的な幾何学的なパターンがなるべく現れないよう注意します。(そのためにS字を多用しています。)レールに対する信号や架線柱、道路に対する標識の配置もなるべく不規則感を出します。(完全に一定間隔で並べるのを避けます。)

その3、抽象的に捉え“させる”

プラレールのレイアウトなので、そもそも鉄道模型のジオラマのような写実的なアプローチは取りません。描く風景も抽象的にやります。例えば、このレイアウトでは、ビル4本で、都市に林立するビル群を表しています。「その2」と連動しているのですが、ビル群全体を一つのかたまりとして認識できますが、4本のビルが不規則、不定形に並んでいるので、ビル群をいずれか2個の小グループとして認識しようとしても明確な線引きがしにくいのです。(線引きのしにくさは「その1」で説明したところのビル配置の間隔の取り方にも起因します。)だから、どうしてもビル4本の配置されている範囲全体でひとかたまりだと認識され、「その面積に見合うビル数があるのだ」という認識(錯覚)を誘導することができます。

このレイアウトでは、10番目、11番目の写真の「農家」(と車、立ち木)は、「その1」の指針通りに実は相当計算した位置に置いてあります。この位置で、「農家」の1個の存在で、周囲の“地”の部分に田畑が広がっている、という“主張”を行なわせています。実際に田んぼマットを敷いた方が分かりやすいかもしれませんが、たぶん敷いちゃうとその面積が具体的に田んぼの面積だと認識され、たぶん軽いかんじになってしまうと思います。(どっちが良いかは、まあこれは場合によるかもしれません。田んぼマットを敷くなら、べたっと敷き詰めず小さめのを2枚配置するかな。)

その4、「フォーカルポイント」を“二つ”置く

最も重要な点です。ここでの「フォーカルポイント」とはインテリア用語としてのそれです。ぱっとレイアウトを見たときに最初に目を引くモチーフ、ということです。例えば、このレイアウトで言えば、「鮮やかな赤鉄橋&白鉄橋の部分」と「駅舎の部分」の二つがフォーカルポイントとなっています。どうやって目を引くかというと、周囲とはコントラストのあるモチーフを唐突に置くことで行います。逆にいえば、フォーカルポイントとしない部分は意図して相対的に単調な感じにします。インテリアにおけるフォーカルポイントと同様、見てほしい重心をハッキリさせることで、レイアウトの構図全体の安定感を増す事ができます。

最後に“二つ”置くということのミソです。フォーカルポイントが二つあることで、視線がその2点どちらか一方に定まることなく間を行き来します。そのことで「その2箇所を移動している」という感覚を誘導します。ここでは「移動」とは「旅」のことです。その旅はどんな旅なのでしょうか(^_^)




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